実は私も皆さんと同じように、足に問題を抱えていた一人でした。 その問題とは「偏平足」です。
小学生の頃は、私のプールサイドを歩く足跡を見て友達に「扁平足、扁平足」と、 よくからかわれていのたが、昨日のことのように思い出されます。
当時の私は『お釈迦さまも扁平足だった』と居直り、気にも留めていませんでした。
しかし実はそんな扁平足が、後に私の大きな悩みの原因となっていたことに、 後年気づくことになるのです。
中学生になった頃私は肩こりが酷く、それが悩みの種でした。
こんなに若い(幼い?)のに、何故肩こりなんだろう?と思ってはいたのですが、 その後進学した鍼灸学校で、「甘い物の取り過ぎ」が肩こりの一因であることを知り、 それからは甘い物の食べる量を減らし、 首肩を動かし(俗にいう整体体操)行い、自分で改善するように努力して来ました。
しかしいくらかは改善されたものの、完全に解消されたというわけではありません。
私自身が地元前橋市で開業する鍼灸師になっていたものの、 「これぐらいはしかたがないのかなぁ」と、半ばあきらめて長年過ごしてきました。
そんな中、鍼灸学校時代の友人に誘われ、 「何かの役には立つかなぁ」ぐらいの何気ないつもりで参加したあるセミナーで、 衝撃の事実を知ります。
そのセミナーは「歩き方」に関するセミナーだったのですが、 そこで「なかなか良くならない肩こりは、 歩き方・足の使い方に問題がある場合が多い」と教えられたのです。
「足の影響が肩に?」と、にわかには信じられませんでした。
しかし正しいとされる足の使い方をしてみると、 その瞬間に明らかに、衝撃的に肩が軽くなるのです。 足は体全体を支える「土台」。
聞けば、歩き方が良くないせいで起こる足の問題は、 全身に影響があるとのこと。
私の偏平足も生まれつきではなく、 実は自分自身の「使い方」によるもので、 それが災いして肩こりに繋がっていたようです。
その事実を知り愕然とすると同時に、 振り返れば私の鍼灸の施術で、お悩みの方の症状は改善するが、 完全に解消はせず、また症状の再発で来院する方が、 実はかなりの数に上っていることが、頭をよぎりました。
私は、学んだ鍼灸などによる「症状の改善」 にばかり気を取られていましたが、 お悩みの方が「日々やっていること」の改善こそが、 再発を防止し、根本的な改善をもたらすことに、 身をもってやっと気づいたのです。
治療を生業とし、勉強を重ねてきた私ですらこんな状態ですから、 この様な「足の重要性」や「歩き方の改善が、 全身の多くの症状を根本から変える」ことを知らない方は、 たくさんおられると思います。
「この歩き方を多くの方が知ることとなれば、 必ず多くの方の悩みを解消する大きな力になるはず!」 幸運にも気づくことのできたこの事実を、 多くの方にお伝えしたいと、私は今日も歩行指導の現場に立っています。